こんにちは、みみたまボーイです。
思いもよらずオレゴンに住むことになった、あなた。
みみたまボーイと同じですね!
カリフォルニアでも、ニューヨークでも無い。
アメリカの片田舎「オレゴン州」。
それほど情報も無い中で、手探りで引っ越し準備を進めていると思います。
今回の記事は、そんなあなたに送るオレゴン基礎情報。
私自身、よくわからないままオレゴンに赴任して、はや5年。
基本的には安全なオレゴンですが、家に卵投げられたり、色んな事がありました。
そんなわけで、今回は治安、気候、観光はもちろん、オレゴンの住宅事情まで、リアルなオレゴン情報をお届けします。
これからのオレゴン生活に胸をときめかせながら、読んでみてください。
では、いってみましょう。
オレゴンの基礎情報(場所、気候、治安)
まずは、オレゴンの基礎情報をお伝えします。
「手っ取り早くオレゴンの実情が知りたい!」という人は、「オレゴニアンの現実」の章を読んでください。
オレゴン州の場所、主要都市
オレゴンはアメリカ西海岸、カリフォルニア州の北、ワシントン州の南にあります。
西海岸にある3州の真ん中
最大の都市はポートランド
州都はセイラム(Salem)ですが、最大の都市はポートランド(Portland)。
州都が一番大きな街ではない…というのは、アメリカではよくある事です。
そんなポートランドは「全米一住みやすい街」にも輝いたことがある素晴らしい街!…と言いたいところですが、至って普通の街。
大都会というわけでもなく、ソコソコなサイズの地方都市。
日本で言うと、神戸、いや浜松くらいか…。
ダウンタウンの治安は良いとは言えませんが、それは全米のどの都市でも同じでしょう。
日本人が多いのはビーバートン
オレゴン=ポートランドと思われがちですが、実際に多くの日本人が住んでいるのはポートランドの隣のビーバートン(Beaverton)。
と、言うのも、駐在員にとって、ポートランド市内に住むメリットが、ほぼありません。
- ポートランドは家賃が高い
- ビーバートンの方が会社に近い
- 日系スーパーはビーバートンにある
- ビーバートンで不便が無い
要は、会社に近くて、適度に便利な街、それがビーバートン。
SalemやCorvallisに住む人もいる
数は少ないものの、州都のあるSalemや、大学の街Corvallisに住んでいる人もいます。
Salemはさておき、基本的には南部に行くほど田舎になっていきます。
Corvallisのダウンタウンなんか、夜中一人で歩いていても、全く何の危険も感じません。
あまりにマニアックかもしれませんが、Corvallisに行く人はこの記事を参考にしてください→大学の街、Corvallisってどんなとこ?
それほど寒くはないが雨が多い
オレゴンに住むなら覚悟しておかないといけないのは、雨。
10月~5月くらいまで毎日、雨。
ただ、「雨」と言っても、豪雨ではなく、毎日小雨が降っている感じで、6月~9月の短い夏が待ち遠しい。
毎日どんより曇り空で憂鬱…という人もいますが、私はもう慣れてしまって何も感じません。
一方、緯度の割に、気温はそれほど寒くない。
州都セイラム(Salem)は札幌くらいの緯度ですが、冬は寒いものの0℃前後の日が多く、雪が降るのは年に数回。
日本の冬を乗り切れているなら、オレゴンの冬の寒さは余裕でしょう。
ただ、雪が降ると、そこから2~3日は交通が麻痺、食材入手も困難になるので、しっかり事前準備しましょう。
こんな感じ↓
治安~比較的安全だが…
全米平均と比べてオレゴンは安全です。
昔、フォーブスでポートランドが全米で3番目に安全な都市という評価を受けたようです。
今も3位なのかどうかはわかりませんが、実際住んでみて、危険を感じる事は殆どありません。
ご安心ください
殺人等、凶悪犯罪のリスクは極めて低い。
ただ、窃盗はある
じつは、私、家の前に置いておいた自転車を盗まれたことがあります。
幸い、すぐ近くに乗り捨てられているのを見つけれたのですが、軽犯罪は発生します。
また、1度だけ、深夜に家の窓や壁にタマゴを投げつけられた事があります。
寝ていて全く気付いていませんでしたが、朝起きたら壁がタマゴの黄身で汚れていたりしました。
愉快犯だろうな
私の住む地域は、ビーバートンの中でも安全とされている場所で、近所の人も良い人ばかりなのですが、それでもたまにこのような軽犯罪は起きるので、気を抜きすぎず、生活しましょう。
オレゴンの治安の詳細は、この記事を参考にしてください→オレゴンの治安、日本人の住む地域は安全なのか?
オレゴニアンの現実
あなたが立派なオレゴニアン(Oregonian)への一歩を踏み出せるよう、オレゴンで過ごす我々日本人の現実を紹介します。
アメリカの片田舎オレゴンで、我々駐在員はどんな生活をしているのか。
オレゴニアンの生態を見ていきましょう。
オレゴニアンの服装
オレゴンは、年間通して長袖で過ごせるくらいの涼しい気候です。
夏場になるとオレゴンでも35℃超え…という時もありますが、1週間くらいの短い期間だけ。
冬場は0℃近くになるので、ダウンジャケットなど最低限の防寒用品は必要。
- 夏は長袖、ジャケット無し
- 冬はダウンジャケット
ただ、現地人は夏場は半袖半ズボン、なぜか冬も半袖だったりするので、純度100%のオレゴニアンの体感温度は我々とは違うようです。
私は半袖を着ることは、ほぼ無いですね。
オレゴニアンの家
オレゴンに限りませんが、アメリカで家族で住むなら、基本は一軒家。
たまに、タウンハウスを借りる人もいますが、ご近所様と騒音で問題になることもあるので、一軒家が無難です。
逆に、単身赴任や夫婦で二人で過ごすなら、アパートやタウンハウスがおススメ。
なお、昨今のインフレで一軒家の賃貸料金は約$3000/月が相場。
アパートでも$2000/月前後はしますね。
た、高い…
車社会なので、一件家は当然、ガレージ付き。
一般的なガレージは、車を2台入れれるのですが、結構キツキツで、多くの人が2台目は、路駐。
なお、一年を通じて涼しいせいで、冷房が無い家があったりしますが、冷房が無いと夏場は寝苦しい日があります。
よって、冷房を使用する期間は短いですが、冷房付きの家をお薦めします(暖房は必ず付いています)。
その他、アメリカの家の賃貸に関する情報はこの記事を参照ください→アメリカ家探し。賃貸するなら、どんな家?
オレゴニアンの交通手段
オレゴンもアメリカの他の都市と同じで、完全な車社会。
車無しでの生活は考えられません。
アメリカにいると長時間運転の感覚がマヒしてきて、3時間ドライブくらいは何も感じなくなります。
片道10時間かけてサンフランシスコに行ったり、14時間かけてイエローストーンに行ったり、16時間かけてグランドキャニオンに行ったり。
あなたにもそんな日がやってくるでしょう。
たまに、「家族で車1台で生活できますか?」と聞かれるのですが、ほぼ無理です。
近所のスーパーに行くのにも車無しでは無理なので、大人ひとりにつき1台はないと、不便すぎると思います。
- 新車
- 中古車
- リース
我が家は中古車を2台買いましたが、1台20,000ドル程するので、赴任初期の結構痛い出費。
売り値が日本ほど下がらないので、帰国時にそれなりの値段で売れる事を祈るばかりです。
なお、アメリカでの車選びのコツなど、詳細はこちらの記事を参照ください→徹底比較!アメリカ駐在員の車選び
オレゴンの主要空港はPDXだが…
オレゴンの主要空港は「ポートランド国際空港(PDX)」。
昔は日本との直行便があったのですが、今は無くなってしまい、サンフランシスコやシアトル経由で来る人が殆ど。
- PDX→ポートランド:15分
- PDX→ビーバートン:30分
- PDX→セイラム:1時間~1時間半
赴任時や出張で来る場合は、空港レンタカー、もしくはUber/Lyftを利用しての移動が主流。
ポートランドダウンタウンに向けて電車(ライトレール)も走っていますが、何かと危険なので、私はお薦めしません。
危険なんだよな…
ポートランド国際空港からの移動については、この記事を参考にしてください→手軽で安全!PDXからの交通手段
ちなみに、オレゴン南部のユージーン(Eugene)空港もあり、もしセイラム(Salem)に移住するならユージーンに降り立つのもアリです。
また、アメリカ国内線を利用する場合、ユージーン空港は割と使えます。
PDXに比べて圧倒的に空いています。
ガラガラ!
直前に行っても、すぐセキュリティゲートを突破できます。
私はユージーン空港が結構好きで使っているのですが、ユージーン空港を使う場合、ひとつだけ注意点があります。
天候など、何らかの理由で遅れが発生する場合、ユージーン空港発着便は真っ先に遅らされる。
地方空港なので力が無いんです。
ポートランド国際空港とユージン空港発着便のどちらを遅らせる?となったら、もちろんユージンですからね(笑)。
オレゴニアンの学校情報
子どもの学校、どうする?
引っ越すとなると、子どもたちの学校についても気になりますが、平日は現地の小学校に通う事になります。
「ポートランド日本人学校」はありますが、土曜日の補習校(国語、算数)だけ。
現地校では、移民のための英語教育(ESL-English as Second Language)とか、英語習得のサポートがあります(無料)。
ウチの息子は1年生から現地校に通い始め、最初はサッパリ何を言ってるかわからなかったそうですが、2年目くらいから、それなりに喋れるようになりました。
今では、「この小学校を卒業するまではアメリカにいたい」と言っています。
俺、もう帰りたいんだけど(笑)
住所によって通うべき学校が決まるので、家が決まったら該当するSchool Districtを確認し、メールなどで問い合わせてみましょう。
例えば我が家の場合、まずはBeaverton School Districtにメールで問い合わせました。
なお、転校に当たってワクチン接種の記録などが必要だったりします。
この辺は、子供の学校に限らず、アメリカ移住について網羅している本が500円以下と激安なので、それらを使って抜けなく準備をするのが◎。
はじめてのアメリカ駐在~行くぞ、アメリカ!: 赴任前の準備から生活立ち上げ 帯同家族の受入まで、実体験ベースで徹底解説!
オレゴニアンの食事・買い物
さて、オレゴニアンとなった我々は、日ごろ、どんなものを食べているのでしょうか。
「日本食はあるのか?」
そんな疑問があるでしょうが、ご安心ください。
日本食…あります!
普通に食べるとランチで15ドルほどです。
日本食を除くと、ハンバーガー、ステーキが主流ですが、メキシコ料理が多く、中華、ベトナム料理もあります。
なお、日本食に限らず何を食べてもランチで15~20ドルはするので、自ずと外食する機会は減ります(笑)。
日本スーパー「Uwajimaya」
オレゴンにある唯一の日本スーパーは「Uwajimaya」で、ビーバートンにあります。
日本のお菓子、小物、本などが売られており、赴任初期は「Uwajimaya」に入り浸り間違いなし。
そして、だんだんとAmericanizedされ、Uwajimayaの頻度が減ってSafeway, Trader Joe’sなど現地スーパー比率が高まっていくでしょう。
賢く買い物しないと、すぐに損する
アメリカは日本と比べて、とにかく物価が高いので、少しでも賢く買い物をしないと、正直家計がシンドイ。
貧乏か!
具体的には、キャッシュバックアプリやギフトカードの活用ですね。
Trader Joe’sなど、地元スーパーで買い物するならi bottaなどのアプリ活用で1回の買い物で数ドルのキャッシュバックがあったり。
チリツモですが、年単位で考えると無視できない金額になります。
また、意外と使えるのがギフトカード。
ギフトカードは20%割引で売ってたりするので、それを活用すれば実質2割引きで買い物するのと同じです。
駐在員の涙ぐましい節約術はこの記事にまとめています→アメリカでポイ活!キャッシュバックを極める方法
オレゴニアンの仕事(憂鬱な日曜日)
駐在員としてオレゴンで仕事をするとなると、どうしても日本との時差を考慮して仕事をする事になります。
オレゴンは、サンフランシスコやシアトルと同じで、いわゆるPST(Pacific Standard Time)のゾーンです。
オレゴン州と日本の時差は17時間、サマータイム(Daylight saving time)だと時差は16時間。
仕事内容にもよりますが、「深夜に日本と打ち合わせ…」という事も、もちろん発生します。
また、日本の月曜がオレゴンでは日曜なので、日曜の夕方からバンバン日本からのメールなどが届きます。
日曜の昼過ぎから、とても憂鬱(笑)
逆に金曜なんて、半分休みのようなものです(笑)。
駐在員の生活って、そんな感じです。
なお、私がこれまで読んだ中で、一番心に響いた駐在員の心構えを説いてくれた本はこちら→日本人が海外で最高の仕事をする方法 ― スキルよりも大切なもの
私も合計10年ほど海外駐在員をやっていますが、今読み返しても、同感できる事ばかり。
その他、オレゴンの良いところ
- 消費税が無い
- 運転免許の取得が簡単
オレゴンは消費税なし
自然を除けば、一番のメリットは消費税が無いこと。
な、なんだと⁉
物価の高いアメリカで、これは嬉しい。
みみたまボーイはカリフォルニアに住んでいた事もあるけど、カリフォルニアは高かった…。
運転免許の書き換えが楽ちん
次に良いのは運転免許の取得が楽なところ。
2022年から日本の免許証があれば、筆記試験、路上試験無しでオレゴン州の免許証に書き換えてもらえます。
通常、運転免許取得がアメリカ生活の最初の関門的なので、それをスルーできるのは、本当に助かります。
オレゴンの観光地・アクティビティ
せっかくオレゴンに住むんだから、目いっぱいオレゴンを満喫したい!
そんなあなたのために、この章ではオレゴンの主要観光スポットを紹介します。
自然が売りのオレゴンですが、消費税がかからない利点を活かして、アウトレットモールやアンティーク食器を買ったりしている人もいますね。
主要観光地(自然)
私が選ぶオレゴンの大自然観光地トップ5を紹介しましょう。
- スミスロック州立公園
- クレーターレイク国立公園
- シルバーフォールズ州立公園
- キャノンビーチ
- コロンビアリバーゴージ
ハイキング好きなら、特におススメなのは州立公園、国立公園巡りですね。
スミスロックは岩、クレーターレイクは湖、シルバーフォールズは滝と、オレゴンにいながら、全く違った景観を楽しむことができます。
トレイルも充実しており、飽きる事がありません。
キャノンビーチやコロンビアリバーゴージは、どちらかというとリラックス系です。
キャノンビーチに行って太平洋を眺めながら、その先にある日本に想いを寄せて気持ちを奮い立たせています。
ショッピング
消費税がかからない事もあり、ショッピングを楽しんでいる人も多いです。
アウトレットモールとかで買い物すると、確かにとても安いので、うちは靴とかはアウトレットでまとめ買いです。
至る所にアウトレットモールはありますが、大きなのは「Woodburn Premium Outlet」。
Black Fridayに行ったことがありますが、朝の6時から並んでいたり、激込み。
その他、私は全く興味が無いのですが、アンティーク屋が至る所にあり、うちの妻はアンティーク食器を買い漁っています。
オレゴンコーストにいっぱいアンティーク屋があるから連れて行って…とか言われますね(笑)。
子供と楽しめるアクティビティ
子供が楽しめるような施設やアクティビティもいくつかあります。
- OMSI
- 動物園、サファリパーク、水族館
- ホエールウォッチング
- 公園
有名処は、OMSI(オレゴン科学博物館)ですが、何回も行くかと言われると、そうでもない。
動物園、サファリパーク、水族館もありますが、私がおすすめするのはサファリパーク。
巨大な鹿に車を囲まれ、身動きが取れなくなる恐怖を味わってみてください。
また、オレゴンコーストに行くと、ホエールウォッチングが出来ます。
Depoe Bayで小さなゴムボートに乗り鯨との遭遇の旅に出かけたところ、思いのほか近くに鯨が現れ、「当たったら終わりだな…」と死を覚悟した経験が忘れられません。
と、色々とアクティビティもありますが、実際は広い野原で自由に遊んでるのが一番楽しかったりします。
最近は、野球のバットとボールを買って、家の近くの野原で子どもとバッティングするのがマイブーム。
まとめ
アメリカに来てから、1~2か月はやること満載。
Social Security numberの取得、家の契約、電気・ガスなど生活インフラの契約、車の購入、学校の手続きなどなど。
でも、「住めば都」とは良く言ったもので、生活さえ立ち上げてしまえば、あとは日本と同じように生活できます。
最初は憂鬱なオレゴンの雨も、きっと、いつの間にかオレゴンらしくて好きになりますよ。
さあ、あなたもオレゴニアンへの一歩を踏み出してください。
では、また。
10年前、右も左もわからぬ若造が、アメリカにやってきました。スムーズな生活立ち上げには程遠く、つまづきの連続、いや…全ての落とし穴に落ちた気もします。
しかし、失敗は隠せば汚点。共有すれば財産。
そんな思いで書いたこの体験談。これからアメリカで新たな挑戦の旅に出る、あなたのお役に立てれば、私はとても嬉しいです。
はじめてのアメリカ駐在 [たくみ]
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