こんにちは、みみたまボーイです。
海外赴任が決まったものの、子どもが小さい…帯同すべきか…と悩んでいるあなた。
悩ましい問題ですよね。
私は、これまで台湾、アメリカと海外赴任を経験していますが、いずれも子供帯同でした。
- 台湾赴任時、下の息子が1歳。上の娘が4歳。
- アメリカ赴任時、下の息子が6歳、上の娘が9歳。
今回は、そんな実体験をもとに、海外赴任に小さな子供を帯同させた実感をお届けします。
こうやって振り返ると、うちの子供は日本の学校に全然通ってないですね…。
海外での子育てで、親も子供も大変な時もありました。
でも、私は海外赴任に家族を帯同させて良かったと感じています。
海外赴任が決まって、小さい子供を帯同すべきか悩んでいるあなたに、私の実感が少しでも参考になれば嬉しいです。
では、いってみましょう。
海外での子育てで大変なこと
海外で赤ちゃんや小さな子どもを育てるにあたって、大変な事をお伝えします。
- ケガや病気の対応
- 日本の教育など、親の負担が大きい
- 現地のママ友の会が面倒
ケガや病気の対応
何と言っても、一番の不安&対応に困る事は、ケガや病気の時です。
緊急時の対応が不安!
みみたまボーイの場合、台湾に赴任した時は、1歳の息子が喘息気味で、娘も風邪をひきやすかった為、お医者さんに顔を覚えられるくらい頻繁に病院に行きましたね。
海外での病院通いも、慣れれば余裕なのですが、最初はやはり大変です。
台湾時代は家からタクシーで30分ほど離れたところに日本語を喋れる先生がいたのですが、子どもが苦しんでいる時に、隣に現地の病院があるにも関わらず、遠くの日本語を喋れる先生のところまでいかないといけない不甲斐なさ。
なんか凹む。
診察結果も完全には理解できないまま、薬をもらってくるという消化不良感。
幸い、我が家は救急車を呼ぶような事態は発生していませんが、周りの駐在員の中には救急車を呼んだ経験がある人もおり、「相当、不安だった」との事です。
そりゃ、そうだ。
なお、生活に慣れてきてからは、みみたまボーイは現地の病院に行くようになりました。
最初はビビっていましたが、行ってみると割と何とかなるものです。
アメリカの場合、そもそもあまり医者に行く習慣がないので、ほとんど日本から持ってきた常備薬で済ませています。
子ども用のかぜ薬、熱冷シートなどは持っておくと、緊急時にとても助かります。
日本の教育など、親の負担が多い
海外駐在員の場合、多くの場合、いつかは日本に帰ります。
つまり、子どもが帰国時に日本の教育についていけるよう、日本の教育も行う必要があります。
台湾時代~子供幼稚園、小学校低学年
台湾の時は日本人学校があり、助かりました。
とはいえ、日本人学校は小学校からなので、小学校入学前の日本語教育などは親のサポートが必須です。
子どもは現地幼稚園に行く、もしくはバイリンガル幼稚園に行くと思いますが、現地語や英語が達者になってしまいます。そして、日本語がおろそかになりがち(台湾の場合、2歳から幼稚園に通えた)。
子どもの言語習得スピードは、想像以上に凄いものです(そして、忘れるのも早い)。
私の息子、娘は台湾でバイリンガル幼稚園(中国語、英語)に行っていましたが、一年ほどで中国語ペラペラになりました。
中国語能力は完全に子どもに負けてた
家で子たちだけで遊んでいる時は完全に中国語で話していたので、放置してると日本語は全く進歩しません。
とはいえ、小学校低学年くらいまでは、日本語教育はあまり深刻な問題にはならないかな、と感じます。
親が家で日本語で話しかけて理解できるくらいの日本語力があれば問題ない。
問題は小学校低学年以上の子どもを帯同する場合
アメリカ時代~子供小学校低学年、高学年
アメリカに来てからは、更に大変で、子どもは小学校1年生、4年生になる年齢。
日本の教育として、土曜日に日本人学校の補習校があります(国語、算数のみ)。
平日の現地校の勉強に加えて、土曜日の国語、算数の補習校の宿題をこなすだけでも、必死です。
泣きながらやっている時もありますね。
補習校は非常に助かるのですが、やはり土曜日の授業だけで理解するのは無理があり、平日に親が教える必要はあります。
また、補習校で取り扱っていない社会や理科などは、日本から買ってきたテキストなどを利用して、平日に家で教えています。
子どもも大変!
正直なところ、社会とかは、ギブアップ気味です。
日本の小学校に準じたテキストを見て、ローカルな地域の特産品とか、今となっては自分でもわからない問題を、いまさら子どもに覚えさせる意欲がわかないんですよね…。
XX県の特産品とか、キツイよ
社会とかがビハインドの状態で日本に戻ったら、どうなるのか…ちょっと想像できないですね。
その分、英語とか突出した能力になっているはずなので、そっちの強みを活かして生きていってもらいたい…と思うのは親の勝手な期待か。
ただ、全教科をカバーする事はできないにしても、将来日本に帰る事を考えると生きていく上で必要な国語や算数は家庭でも教えていく必要があります。
何もしないと、特に漢字が酷い事になります。なんなら、カタカナを忘れたりします。
つい先日、5年生の娘に「”ぬ”ってカタカナでどうやって書くんだっけ?」と聞かれました。
周りの駐在員のお子さんを見ていても、そういう事になりがちです。
現地ママ友の会が面倒
人間関係の悩みは海外でも尽きる事はありません。むしろ海外の方が面倒かもしれません。
海外だと、そもそも母数となる日本人が少ない。
それでいて、「長く駐在してる人の方が偉い」っぽい、意味不明なマウントを取ってくる人がいます(全員では無い)。
たまに勘違い野郎がいる…
いわゆるボス的な人がいたりする事も多々あり、どう付き合っていくかで悩む人もいます。
とはいえ、困った事に、台湾でもアメリカでもママ友の会はあったので、どの地域に赴任しても、この手のママ友の会はあるんだろうと思います。
めんどい…
完全無視ができるかは性格によるとも思いますが、私のおすすめは「日本人だろうが気の合わない人とは付き合わない」です。
ただでさえ最初は異国で緊張感のある毎日を送っているのに、不必要な人間関係で苦しむ必要はありません。
子どもの友達のお母さんだったりして、スパッと割り切って付き合うのも難しいところもあるようですが、スパッと割り切った方が精神衛生上はいいと思います。
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海外で子育てをして良かったと感じること
色々と大変な事がある海外での子育てですが、良かったと感じる事も多々あります。
- 外国人に対する心理的抵抗感が無くなる
- 生き抜く力が養われる
- 語学力
- 家族のきずなが固くなる
外国人に対する心理的抵抗感が無くなる
幼少期の殆どを海外で過ごしたせいなのか、「うちの子、外国人に対する心理的な抵抗感が無いんだな」と感じる事はよくあります。
外国人に対して、変に身構える事も無く、自然体ですね。
台湾、アメリカと複数の国で過ごしてきた事も影響しているのか、どんな人種の人にも抵抗なく接する事ができるようになっています。
この辺は日本人だけの学校生活の中では得られない貴重な経験なんでしょうね。
あまりに海外生活への心理的ハードルが無いせいで、将来「海外の大学に進学したい」とか言いそうですが、それはそれで良いかなと思っています。
それくらい外国人というものを意識しなくなっています。
ただ、それと同時に「自分は日本人だ」という意識はしっかりあるようです。
逆に、これは日本で住んでいると感じない事かもしれません。
生き抜く力が養われる
台湾だろうが、アメリカだろうが、現地校に通えば日本人はどうしてもマイノリティです。
特に通い始めの頃は喋る事もできないので、子どもにも相当なストレスがかかっています。
しかし、困難な中でも現地校での生活をこなしていくための力強さ、生き抜く力が養われていると感じます。
言葉が不自由な中、何とかして学校で自分の立ち位置を確立し、生活していく。
そんな力強さが芽生えている。
よく、「自分が幼稚園や小学校だったら、この環境に適用できたのかな?」と思います。
そんな環境でも生き抜いている子供たちには、心底、感服します。
お前ら、すげーよ!
語学力
語学力は明らかに上がりますね。
みみたまボーイの子どもたちは台湾駐在時は中国語はペラペラになっていました。
そして、アメリカ赴任後1年ほどで、中国語は、ほとんど喋れなくなりました。
しかし、耳は覚えているようで、中国語を聞くと「中国語だね」と言ってきますので、学び直せば習得は早いだろうと思います。
一方、英語は小学校に入ってから学び始めたこともあり、1年半くらいではペラペラにはなっていませんでした。
内気な性格も影響しているかもしれません。
ただ、リスニング力は凄いもので、みみたまボーイが聞き取れなかったスーパー店員の会話なども聞き取れていますし、発音も私には出せない音を出しています。
私の英語力を抜く日も近いでしょう。
台湾の時は子どもたちの方が喋れてたしね
注意!ただ現地校に通ってるだけでは語学力は伸びない
私の失敗をお伝えすると、子どもをただ現地校に通わせているだけでは英語を喋るようにはなりません。
私の経験だと小学校入学前なら、ただ幼稚園に通わせているだけで喋れるようになります。
しかし、小学校ともなると自我の確立、失敗への恐れなど、大人に近づいたことによる英語習得スピードの鈍化が顕著。
私はこれに気付かず1年半ほどのん気に現地校に通わせてしまい、1年半後に「あんまり喋れてないな…」と気付いて、急遽、英語力の挽回に取り組みました。
色々とやって何とかソコソコ喋れるところまでもっていったのですが、はじめからコツコツやった方が、絶対楽ですし、子どもの学校生活も充実します。
子どもの語学力が心配なら、この記事も読んでいってください。
家族のきずなが固くなる
海外で生活をしていると、家族で過ごす時間が増えます。
気軽に会えるような友達も、近くにはそんなにいませんしね。
日々の生活の中で、子どもに教育したりと、自然と子どもと触れ合う時間も増えます。
頼るべきは家族しかいないと言う環境の中、自ずと家族の絆が固くなっている感じはします。
困った事に、家族との時間が増える事で喧嘩が増える家庭もあるようですが(笑)。
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海外赴任に子供を帯同するなら何歳まで?
親としてはとても悩む問題であり、非常に難しい問題でもあります。
それぞれの年代で難しさも違いますが、みみたまボーイが感じるのは「小学校までは何とでもなる」。
これは自分自身が子育てしてきた経験からも、同じようなキャリアをしてきた人に聞いても概ね同意されます。
私の息子も台湾赴任時は、まだハイハイしてましたからね。
台湾で初めて立った
子どもの純粋さと言うか、柔軟性と言うか、大人が思っているより適用力は凄いものがあります。
もちろん、子どもなりのストレスもあるでしょうが、我々が思っているよりすぐに順応します。
うちの娘は、これでもかというほどシャイなのですが、4歳で台湾幼稚園に行った時はすぐに友達もできていました。
もしあなたが小学校未満の子どもの帯同を考えているなら、みみたまボーイのおすすめは「帯同する」です。
すごい良い経験になると思います。
一方、個人的に難しさを感じているのは、小学校4年生くらいから。
まあまあキツイね
小学校1年生~3年生くらいまでは、国語、算数なども、それなりに簡単で何も感じませんでした。
でも、4年生くらいになると漢字とかも難しくなってきて、社会とか理科とかの負担も出てくるのでキツイです。
親の負担もそうですが、子どもにとっても相当な負担。
また、小学校高学年になってくると現地校でも友達のグループができてしまっているので、そこに新たに入っていくのは割と大変なようです(日本でも同じでしょうが)。
子どもの性格にもよるでしょうが、高学年になるほどハードルは高い。
ちなみに、中学生や高校生の子どもを帯同する人は、結構少ないのですが、中学くらいになると「大学どうする?」という悩みが発生するようです。
子どもが中学生のタイミングで赴任すると帰国する頃には高校生ですからね。
もう大学入試も目の前なので、大学まで見据えた出口戦略を考えていく必要があるようで、より一層悩ましい。
実際のところ、みみたまボーイ娘も中学校に通い始めたのですが、いつ帰国できるかもわからないところもあり、帰国子女のキャリアについての本を読みまくっているところです。
自分のせいで娘の人生を犠牲にするわけにもいかないので、ここは手を抜けないところ。
結論~海外で子育てをして良かったか?
現時点では「海外で子育てをして良かった」と思っています。
もちろん、これから何が起こるかわかりません。
正直なところ、自分が過ごしてきた幼少期とあまりに違い過ぎて、今後、子どもたちがどのようなキャリアを積むのか、想像もできません。
しかし、こうして海外で過ごした経験は必ず活きてくると感じています。
子どもたちにとっては、相当しんどいとは思います。
ただ、ぶっちゃけ、人生、困難の連続ですからね。
こうして幼少期から相当困難な状況に置かれ、自ら克服していく経験が、今後に活きないとは思えません。
子どもは親の勝手な都合でとばっちりを受けているわけですが、千尋の谷に落としたと思って見守る事にしています。
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海外赴任の子供のストレスは?本音を聞いてみた
せっかくなので、子どもたちに台湾、アメリカと海外で幼稚園、小学校に通っている感想を聞いてみました。
赴任後1年:こどもの感想
アメリカ赴任後、1年くらいの頃の感想です。
- 日本に帰れるなら帰りたい
- 言語は分からない事もあり、アメリカ生活はしんどい
- 現地校で友達ができないんじゃないかと思ったけど、できて良かった
- 日本に帰りたい
- 英語を喋れるようになってきて多少は楽しくなってきた
- 日本の幼稚園、小学校の経験がないから比べようがない(日本なら日本語ばっかで楽だとは思う)
帰りたいんかい!
やっぱり「日本だったら楽なのに…」とは思っているようです。
子どもは正直ですね!
子どもに1番のストレスを聞いてみた
日本に帰れるなら帰りたいらしい我が子に、現地校で何が1番のストレスなのか聞いてみました。
何言ってるかわかんないもん
そりゃそうか…
アメリカ生活、1年では、まだまだペラペラまでは到達していない我が子…
授業中に先生が喋っている事がわからず、翻訳機を使って対応しているのがストレスだったそうです。
なかなか喋れるようにならない事にストレスを感じてもいると言っていました。
私も全く同じしたが…
私も赴任当初は現地人に言いたいことの8割くらいしか伝えれなかったり、上手く伝えきれなかったりするのがストレスでした。
そして、「あと一歩英語が上達すれば…」とも思っていたので、子どもも大人も同じストレスを抱えていたようです(笑)。
親からすると、「友だちができない」という悩みがあると辛かったのですが、現地人の友だちはいるようで、そこは安心。
父親と離れても日本に帰りたい?
「帰れる事なら日本に帰りたい」らしいので、「お父さんだけアメリカで働いて、お前らは日本で生活するのもアリだけど、どう?」と聞いてみました。
え、嫌だよ?夏休みならいいよ。
でも帰りたいんでしょ?
そこまでじゃない
離れ離れで暮らすのは嫌なようです。
ストレスは感じているものの、家族も既にアメリカで2年ほど暮らしている事もあり、やっていけなくはないと感じている模様。
ちなみに、アメリカに来てから1年くらいで息子に「住むなら日本、台湾、アメリカのどの順番?」と聞いたら、「日本→台湾→アメリカ」だったのですが、1年半くらい経ったときは「日本→アメリカ→台湾」に代わっていました。
徐々に順応してきてるんだなぁ…と感じる一幕でした。
2年を越えると変化が見られた…
アメリカ生活2年を越えた頃です。
娘が小学校を卒業しました。
卒業式が終わって、家で息子と話をしていた時の事です。
「俺もこの小学校を卒業したいな」
なに?日本に帰りたいって言ってたじゃないか?
「えー、嫌だよ。この小学校楽しいし。」
なんと、ついに日本よりアメリカの小学校が良いと言い始めたではありませんか。
色々と苦労もあったでしょうが、ついにここまで順応してくれたか…そんな事を思っていたら、ちょっと涙がこぼれてきました。
これも1年半くらいの時に英語力の停滞に気付いて、一緒に英語の勉強をし始めた効果かもしれません。
まとめ
今回は海外で子育てをしてみた経験から感じる、大変な事、良かった事、そして子どもたちの本音を書いてみました。
海外での子育ては何かと大変ですが、得難い経験ではあるので、みみたまボーイ的にはおすすめです。
では、また。
10年前、右も左もわからぬ若造が、アメリカにやってきました。スムーズな生活立ち上げには程遠く、つまづきの連続、いや…全ての落とし穴に落ちた気もします。
しかし、失敗は隠せば汚点。共有すれば財産。
そんな思いで書いたこの体験談。これからアメリカで新たな挑戦の旅に出る、あなたのお役に立てれば、私はとても嬉しいです。
はじめてのアメリカ駐在 [たくみ]
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