こんにちは、みみたまボーイです。
海外駐在員としてアメリカや台湾で生活し続け、はや9年。
これまで多くの駐在員を見てきましたが、多くの人が赴任前から不安になるのが「英語」。
グローバル化してきたとはいえ、英語がペラペラで赴任する人なんて殆どいませんからね。
「全然英語が話せないのに、どうやって仕事したらいいんだろう」
「仕事ができなかったら、どうなる?」
そんな不安に駆られながら赴任する人が殆どです。
私も同じように、海外生活を少しの海外生活への期待と、それを遥かに凌ぐ大きな不安を感じながら赴任しました。
しかし、ご安心ください。
多くの駐在員は赴任後、半年~1年でソコソコ言語の問題を克服し、駐在生活を満喫していきます。
ただ、ごく一部、本当に英語が伸びず、途中帰任となる人がいるのも事実。
そんなわけで、今回は英語力ゼロで赴任し、全く英語が伸びないまま、残念ながら途中帰任となってしまった部下の話を元に、そこからの学びについても書いてみました。
では、いってみましょう。
英語力は海外駐在員になるための必須項目では無い
まず、長らく海外生活をしてることもあり、海外駐在員を選ぶ立場にもなって思う事は、「英語」が得意かどうかは海外駐在員を選ぶ上での選定項目の中では低めの位置づけ。
もちろん、業種にもよるでしょうが、製造業で働く私にとって、それほど重要ではない。
と、言うのも、多くの会社に当てはまると思いますが、ネイティブと英語で対等に戦える英語力を持っている人なんて、殆どいませんからね。
そんな基準で選んでたら、送る人いない(笑)
もちろん、話せるに越したことはありません。
しかし、選ぶ側からすると、自分も海外赴任でもがき苦しみながら英語を克服した、もしくは、何とかやってる経験から、「英語は何とかなるだろ」と思っているのが本音。
そして、英語より、海外で求められている仕事のスキルをしっかり保有している方が何十倍も重要です。
英語は現地に赴任してからでも、勉強すれば何とかなります。
しかし、仕事で必要とするスキルは、赴任段階で確固たるものが無いと、現地で鍛える事は非常に難しいですし、会社としてもそんな人を海外に送る理由はありません。
あと、考えてみてください。
喋れない上にロクなスキルも無いと…
お前、何しに来たんだ?
と、現地社員から疑問のまなざしを向けられるのは明白です。
逆に英語がイマイチだろうと、仕事でしっかりとしたスキルを持っており、キラっと光るところを現地社員に見せれると
こいつの話は聞かなくては…
と、一目置かれる事、間違いありません。
そんなわけで、選ぶ側からすると、仕事のスキルがしっかりしている事を海外駐在員を選ぶ上での重要項目として見ています。
駐在生活で英語が出来なくて困る事
さて、それでは、英語が全くできないまま私の部下としてアメリカに派遣された男(仮:太郎)の話を元に、英語ができなくて困る事を書いていきましょう。
これは太郎の実話
初めての海外赴任で意気揚々と渡米してきた太郎。
しかし、彼の英語力はロクに喋る事も、聞く事もできないレベル。
フェアに言うと、赴任時にこのレベルの人はいっぱいいるので、それ自体は問題ではありません。
問題なのは、そこから英語力が殆ど伸びなかったこと。
それでは、そんな彼がどんな困難に直面したのか見ていきましょう。
現地社員とコミュニケーションが取れない
まず、赴任初期の太郎の英語力では現地社員との簡単なコミュニケーションすら厳しいものがありました。
見ていてドキドキした
喋る内容を決めてさえいれば、自分の言いたいことは言えるものの、質問などが聞き取れない。
ようやく聞き取れたとしても、太郎は英語で返事するのが困難。
誰でもそんな時期はあるので良いのですが、太郎が赴任初期にぶち当たった壁も、やっぱりコミュニケーション。
幸い、日本企業の海外法人と言う事で、現地社員も駐在員の扱いになれており、辛抱強く対応してくれたのが救い。
これが外資系だったら、即お払い箱ですね。
そもそも採用されないか(笑)
ただ、簡単な日常の会話の中でも、感情や意見を正確には伝えきれないもどかしさを感じているのは見て取れました。
仕事の処理スピードが落ちる
母国語と比べて、読解力などが劣るので、これは、ある程度しょうがない。
どうしても仕事の処理力が落ちます。
日本だったら30分で終わる仕事が1時間かかったり。
海外生活9年の私でも日本語と同じスピードで処理できてるかと言われると、そんな事はありません。
めっちゃイライラする(笑)
太郎も例に漏れず、日本で仕事をしていた時より遥かに遅い自分の仕事スピードにフラストレーションを感じていました。
そして、しょうがないと言いつつ、重要な局面では情報をタイムリーに把握できないのは、割と致命的。
チーム全体の業務の進捗にも影響するため、太郎はとてもプレッシャーを感じていました。
トラブル対応ができない
英語力がまだまだな時期に、なんと太郎は車で事故を起こしてしまいました。
事故と言っても、渋滞時に前の車にコツンと軽くぶつけてしまった程度なのですが、事故は事故。
当ててしまった側の車の運転手と話したり、保険会社と連絡したり。
太郎にできるわけない(笑)
切羽詰まった太郎から電話がかかってきた時はどうしようかと思いましたが、幸い、会社の近くだった事もあり、現場に駆け付け、何とか処理しきる。
さすがの太郎も凹んでいました。
事故に限らず、生活をしていると何かとトラブルはあるので、英語が話せないと、こうした緊急事態の対応でアタフタします。
英語が伸びなかった推定原因
さて、そんな太郎。
赴任初期に英語ができないのはしょうがないとして、困ったのは赴任後半年~1年経っても、殆ど英語力が伸びなかったことです。
私も多くの駐在員を迎え入れてきましたが、「こんなに伸びないのは初めて…」というくらい、衝撃の低空飛行。
だ、大丈夫か…
多くの場合、赴任後半年くらいで、何とか仕事はできるくらいの英語力にはなるんですけどね。
そんなわけで、ここでは太郎の英語が伸びなかった推定原因を探っていきたいと思います。
自信を失い喋るのをやめた
赴任当初の太郎はやる気に満ち溢れていました。
英語が得意では無い事は本人もわかってはいましたが、何とかコミュニケーションを取ろうと頑張っていました。
しかし、何度挑戦しても「はぁ?」と聞き返される。
そして、相手の言っている事も全く理解できず、的外れな事を言い続けて、現地社員から指摘される事、約3か月。
だんだんと太郎が自信を無くしていってしまいました。
傍から見ていても喋りたくなさそうなのが丸わかりです。
もちろん、私たち周りの駐在員もできるだけサポートしてはいたのですが、全ての会議に一緒に出たり、付きっ切りでサポートをするほどの余裕もなく。
明らかにコミュニケーションをとる頻度が減っていく太郎。
言語習得は喋ってナンボのところがありますからね。
喋るのを諦めた時点で成長が止まりました。
自主学習はあまりしていなかった
多くの会社は、海外駐在員の語学補助などの制度があると思います。
ウチの会社も駐在員の語学サポートとして、かかった費用の7割負担といったサポート制度があります。
多くの駐在員は、赴任直後に自分自身の語学力に危機感を覚え、こうした会社のサポート制度を利用して血反吐を吐きながら語学に取り組むものです。
しかし、太郎はやる気がありそうな雰囲気は醸し出していたものの…「周りにアメリカ人がいっぱいいるから、あえてオンライン英会話とかやる必要無いっす」と言って、こうした会社の制度は利用せず。
受験勉強のように単語帳は持っていましたが、そこじゃないような気が…
うーん…
とはいえ、こっちから提案はできても、実際に行動に移せるのは太郎だけなので、どうしようもありません。
プライベートでの外出もゼロ
仕事が一番の英語を使う機会ではありますが、日常会話などは週末に色んなところにいったりして磨かれていく側面もあります。
旅行に行ったり、レストランに行ったりして、色んなシチュエーションの経験を積むわけです。
ただ、太郎は趣味がゲームだったこともあり、週末は家でゲーム三昧。
ゲームがダメなわけでは無いのですが、買い物以外で外に出る機会が皆無。
車でたった2時間の場所にあるオレゴン州のランドマークである「クレーターレイク国立公園」にすら駐在期間に1度も行くこと無く終わってしまいました。
まあ、個人の趣味の問題なので、とやかく言うところでは無いのですが、外に出て色々な経験をしないと英語力も伸びていきません。
家でオンライン英会話でも受けてれば伸びるでしょうが、上述の通り頑なにオンライン英会話はやらなかった…
なぜだ、太郎よ…
遂に現地社員からの苦情、そして途中帰任
太郎が英語に対する自信を失うまで3か月。
そして、それから半年が過ぎた頃です。
一向に英語力が向上せず、仕事も上手く回せていない太郎に対して、現地社員から苦情が出始めました。
最初は何とかもう少し…と粘っていたのですが、太郎の赴任から1年頃、正式に現地法人の上層部から苦情を受け、太郎のメンタルも限界に近い事はわかっていたので、彼には途中帰任してもらう事になりました。
途中帰任を伝えた時、太郎は薄々は気付いていたようで、「力になれず…」と失意の表情を浮かべていました。
伝えるこちらも辛かったのですが、希望をもって赴任してきた太郎はもっと辛かったはずです。
誤解の無いように書いておきますが、多くの駐在員は何とか仕事には支障のない英語力に達します。
こんな感じで、英語力の不足から途中帰任になる例は非常に稀です(が、ゼロではない)。
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赴任後に英語力を向上させる方法
太郎の事例は稀な例とはいえ、誰にでも起きうる可能性はあります。
私自身も、赴任後3カ月で仮に心が折れるような事態が発生していたら、同じように途中帰任だったでしょう。
先に書いたように海外駐在員に選ばれる時点で確固たる業務上のスキルは保有しているはずなので、赴任初期に、最低限でも仕事をこなせる英語力さえ身に付ければ、途中帰任とはなりません。
努力は必要ですが、多くの人が乗り越えれているので、きっとあなたも大丈夫。
凹んでも立ち上がると決めておく
いきなり精神論ですが、精神面での準備は非常に大切です。
私、これまでアメリカ(英語)、台湾(中国語)と赴任して、どちらの国でも赴任初期に「はぁ?」を連発されています。
マジで「はぁ?」と言われる(笑)
日本人にとって「はぁ?」という音は非常にネガティブに感じますが、日本語にすると「え?」だと思います。
そんなわけで、「はぁ?」に凹む必要はありません。
「はぁ?」に備えろ
あと、言いたいことが言えなくてフラストレーションが溜まったり、変に伝わって失敗したりという事も起きます。
もちろん、そうならないように最大限努力しますが、起きてしまう事もあります。
何回もあった…
そんな時、とても凹むと思います。
ただ、自分を卑下することなく、「何度倒れても立ち上がるんだ」という強い気持ちをもって駐在初期を過ごしてください。
週末もアクティブに出かけてみる
人によって趣味は違うので、一概にコレ!とは言えませんが、自分の趣味に合わせて休みは積極的に外に出てみるといいと思います。
外に出ると、仕事では使わない英語に触れる事ができますし、現地の文化の理解も深まります。
私の場合、趣味が「旅行」という事で、アメリカでも台湾でも主要観光地に行きまくっています。
台湾最高峰の「玉山」に登ったり、グランドキャニオンの谷底まで日帰りトレイルしたりすると、職場での話のネタにもなって良いですよ。
現地社員からしても「こいつ、溶け込もうとしてるな!」というのが感じられて、積極的にコミュニケーションを取ってくれるようになるという副産物も得られます。
私は旅行が好きですが、買い物が好きならSaturday marketに行ってみるとか、夜市に行くとかも良いですね。
まあ、太郎のようにゲームが趣味だったりすると、私にはどうしていいかわかりませんが(笑)。
英語の勉強は継続する
当たり前ですが、英語の勉強は継続しましょう。
海外にいたら自然と喋れるようになるんじゃ…
そんなわけねーだろ
断言しますが、ただ海外で生活しているだけでは、全く喋れるようになりません。
仕事で使ってたら、その内…
遅すぎるわ!
赴任後半年くらいで英語が全然伸びてないと、太郎の事例のように現地社員から苦情が出るので、タラタラ英語を勉強している時間はありません。
では、実戦で英語を使えるようになる最も効率的な方法は何かご存じでしょうか?
喋ること
これは、もう疑いようがありませんん。
失敗しようが何しようが、とにかく喋る。
不思議なもので喋ると聞けるようになります。
というか、「自分が出せる音は聞き取ることもできる」と言った方が正確でしょうか。
この辺に赴任後1カ月くらいでみんな気付くもので、駐在員の多くが赴任後にオンライン英会話などで積極的に英語を喋る機会を作っています。
と、言うのも、駐在員って日本とのやり取りも多くて、思いのほか英語を話す機会が少なかったりもします。
そんなわけで、私は今でもオンライン英会話は家族で継続しています。
オンライン英会話はたくさんありますが、24時間対応で時差の問題もなく、レッスン無制限でありながら月額6,480円とリーズナブル価格なネイティブキャンプが私のおススメ。
料金気にせず喋りまくれる
また、喋るという意味では、人と話す事に加えて、自主学習としてシャドーイングもお薦め。
人とばっかり話してると疲れるし
私が使ってるネイティブキャンプをはじめ、多くのオンライン英会話で自主学習用でシャドーイング教材が使えるので活用してみてください。
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まとめ
今回は期待されて海外駐在員となったものの、英語力が伸びず、残念ながら途中帰任となってしまった太郎の実話を書いてみました。
駐在職は英語が伝わらず、凹むことも多々ありますが、諦めず継続し続ける事で多くの人が言語の壁を乗り越えています。
太郎は残念な結果に終わりましたが、多くの駐在員が言語のハードルを乗り越え、駐在生活を楽しんでいるのも、また事実。
これから駐在するあなたも、何度倒されても立ち上がり、充実した駐在生活を送ってください。
では、また。
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