こんにちは、みみたまボーイです。
アメリカに住み始めて、5年。
これまで一度も警察のお世話になった事はありませんが、高速道路でスピード違反で捕まっている人は、しょっちゅう見ます。
そう、捕まってるんです。
シェリフ(Sheriff)に。
ポリス(Police)ではありません、シェリフ(Sheriff)に捕まっています。
でも、街中ではPoliceをよく見かけます。
違いは何だ!
そんな疑問を解消することなく5年も経ってしまいましたが、つい先日、現地アメリカ人との雑談の中で解消しました。
大雑把に言うと、Policeは都市を守っていて、Sheriffは郡(田舎)を守っているようです。
管轄地域が違うだけで、どっちが上という訳ではありません。
それでは、Police、Sheriff、その他のアメリカの警察機構を解説していきたいと思います。
では、いってみましょう。
ポリスとシェリフの違い
アメリカの警察機構は、良く知られたFBIなどありますが、身近な存在と言えば「ポリス(Police)」と「シェリフ(Sheriff)」。
日本では、警察=ポリス(Police)という認識なので、「シェリフ(Sheriff)」と言われても、ピンときませんよね。
私も、シェリフはポリスと同じようなものだろうという曖昧な認識でアメリカ生活を過ごしていました。
何も困らないが(笑)
ポリス(Police)とは
アメリカでは、ポリスは都市を守る存在です。
アメリカの構成単位で考えてみましょう。
まず、「州」があり、その中に「郡」があり、一番小さい統治機構として「市」があります。
この一番小さな統治機構である「市」を守っているのがポリス。
- 役割: 都市など特定の地域で治安維持や犯罪対策を担当
- 選出: ポリスチーフ等は、市政府や市議会によって指名または雇用される。
- 権限: ポリスは特定の地域において法執行権限を有す。
シェリフ(Sheriff)とは
シェリフ(Sheriff)は2番目に小さな統治機構である「郡」を守っています。
「郡」の一部に「市」がありますが、「市」はポリスが守っているので、シェリフは関与しません。
この記事にの最初に、「市」と「市」を繋ぐ高速道路で「シェリフにスピード違反で捕まっている人を良く見る」と書きました。
そうです。
「市」と「市」の間は、「郡」なので、そこはシェリフの管轄地域なんです。
- 役割: 郡の治安維持や犯罪対策を担当
- 選出: 選挙で選ばれることが一般的。
- 権限: 郡において法執行権限を有す。
一方で、小さな市は、大きな事件もないので、シェリフが協力している事はあります。
「市」はポリス機構を持ってもいいけど、必須では無い、という事です(下の文献参照)。
A municipality (City, Town, Village) may create and fund a Police Department, but it is
City of Green Coveの資料より
not required by law to do so.
ディズニーのアニメ「Cars」で、田舎町のRadiator springsにるのがポリスでは無く、シェリフなのは、そういう理由でしょう。
ポリスとシェリフはどっちが上?
たまに、ポリスとシェリフでは、「シェリフの方が権限が上」といったデマを聞きますが、管轄地域が違うだけなので、上も下もありません。
干渉しない
その他のアメリカ警察機構
身近な存在であるポリス、シェリフ以外でも、連邦、州などの単位で、様々な警察機構があります。
連邦捜査局(FBI)
大きなニュースでは、よく「FBI」が出てくるので、名前を聞いた事がある人も多いでしょう。
Federal Bureau of Investigationの略です。
犯罪の対応は、基本は州警察が行いますが、例えばカリフォルニア州で起きた犯罪とオレゴン州で起きた犯罪が、同一犯の場合もあります。
そういった時に、対応するのがFBI。
要は、複数州にまたがって発生した、州警察では対応できない犯罪に対応するのがFBI。
こういう役割分担もあり、日本でも報道されるような大きな事件は、FBIが関与しています。
アメリカ合衆国国土安全保障省(DHS)
9.11のテロを未然に防げなかった事の反省から生まれたのが、国土安全保障省(DHS)。
テロリズムの防止、国境警備・管理、出入国管理、サイバーセキュリティ、防災・災害対策を担当しています。
あまり我々に馴染みがないかと思いきや、アメリカに住んでいると何かとお世話になるI-94(出入国記録)などは、DHSの管轄下だったりします。
アメリカ合衆国憲兵隊(U.S. Marshals Service)
日常生活でお見掛けする事は、ほぼありませんが、マーシャルという組織もあります。
逃亡犯の追跡や、裁判所のセキュリティを担当しており、司法制度の円滑な運営を支援する組織だそうです。
私、一度だけ、アメリカの裁判所に行ったことがありますが、そこにいた警備員はマーシャルだったんでしょう。
まとめ
今回は、日本にいると馴染みの無いアメリカの警察機構についてまとめてみました。
日本でも警察庁、県警など、細かい区分があるように、アメリカでも同じように区分があるという感じです。
地域の安全を守ってくれている警察のみなさん、いつも、本当にありがとうございます。
では、また。
コメント
コメント一覧 (1件)
オレゴン在住数十年のJamJamです。自分もよく日本企業で出向や赴任された日本人の方に聞かれます。補足ですが、County Sheriffの他にState Policeもあります。基本的には管轄地域がその州全体になります。