こんにちは、みみたまボーイです。
2015年に初めてアメリカに海外赴任してから8年間、アメリカ、台湾、再度アメリカとたらい回しにあっています。
「それだけ海外にいれば、すっかり海外生活に慣れてメンタル不調になる事もないでしょ?」
そんな事を言う人もいるのですが、じつはそうでもありません。
もちろん赴任初期など、海外生活を始めた頃の方がメンタルがやられる可能性は圧倒的に高いです。
しかし、長く海外で過ごしていても、ふとした事でメンタル不調になる事もあります。
つまり、メンタルがやられているのは、あなただけではありませんので、ご安心ください。
そんなわけで、今回は長く海外駐在員をしているからこそわかる、海外駐在員ならでは疲れ、メンタル不調と、私なりにそこから復活した方法について書いていきたいと思います。
では、いってみましょう。
海外駐在のストレス要因
まず、海外赴任による特有のストレス要因を理解しましょう。
- 現地でのコミュニケーション問題
- 職務範囲の増加
- 家族のことが心配
現地でのコミュニケーション問題
上で3つの要因を挙げていますが、どう考えても、言語によるコミュニケーションの問題が一番大きなストレス要因です。
と、いうか、これさえ乗り切れれば、なんとでもなる。
しかし、本当の意味で言語の壁を乗りこえている人は極わずか。
自信をもって乗り越えれていると言える人は、体感だと駐在員の中でも5%もいないんじゃないですかね。
私も乗り越えれているかと言われると微妙。
越えかけては落ちてる気もする(笑)
一例として、海外駐在員が頻繁に遭遇する会議でのイライラを挙げてみましょう。
- 話してる内容の25%くらいしかわからない
- 聞き取れてたとしても、瞬間的に反応できない
- 言いたいことの半分も伝わらない
「言語なんて気合で伝わるまで話せばいいだろ」と気楽な事を言ってくれる人たちも一定数いるのですが、よく考えてみてください。
現地人が英語でブワーっと話してるところ、何回も何回も話を遮って割り込める鋼の精神力がある人が、どれくらいいるのか。
ふつう無理だろ!
赴任初期とか、本当に話してる内容の25%くらいしか聞き取れないですからね。
ぶっちゃけ、途中で聞くの諦めてますからね。
でも、会議には参加しているので、後から会議の内容を把握して違和感を感じることがあったとしても、文句を言うこともできず、悶々とする。
そして、日本へ報告が必要な案件だと、日本から決定に対して責められることも。
なんでこんな決定なんだ!
そ、それは…(知らねーよ…聞き取れなかったし)
赴任初期なんて、持ちうる力の30%も発揮出来たらいい方ですが、「自分はもっとできる」のが分かっている事と、「戦力になれていない」という歯痒さがメンタル不調を引き起こします。
多くのケースで、赴任後半年くらいが一番メンタル不調を引き起こしやすくなる期間で、要注意。
ただ、みんな同じようなフラストレーションをかかえていますので、あなただけ特別ではありません。
あまり深く悩み過ぎないで!
私なんか、2回目のアメリカ赴任の最初3カ月くらいは酷いもので、初期のうつ症状だった気がしますね。
なんとか毎日出社はしていたものの、週末なんか寝っぱなし。
起きる気力も湧かない。
今では考えられませんが、せっかくの3連休だろうが、家から一歩も出なかったり。
2回目なのに!
そして、赴任後半年を越えて少し聞き取れてくると、会話の60%くらいはわかるようになってきます。
この頃になると別のイライラ要因が現れます。
- 瞬間的に反論できない
- 言いたいことの50%くらいしか伝わらない
これがまたイライラするんですよね。
話が変な方向にいってるのがわかるけど、うまく軌道修正できない。
論理的に説明したいけど、伝わり切らず。
伝わり切ってないのがわかるだけに、またムカつく(自分に対して)。
今日も言いたいこと言えなかった…
この毎日悶々とする期間は非常に長く、なんなら帰任するまで続く事も多々あります。
そして、どこかで気持ちが切れる。
俺、もうダメ
言語というのは難しいもので、聞いているとある程度は聞き取れるようになります。
そして、多くの駐在員はこのレベルで止まり、少しのフラストレーションをかかえながら、なんとか駐在生活を全うする。
ただ、私、思うんですよ。
そこまでいったなら、あと本当に少しの努力で言語のストレスを極限まで抑えられる。
私の場合、1回目のアメリカ赴任時はフラストレーションを抱えながら終わったのですが、再赴任となった今回は気合を入れ直し、なんとかこの状態は脱して少しは楽になりました。
あと一歩踏み出せ!
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職務範囲の増加
海外赴任となると、多くの場合、日本でいた時より職務範囲が広くなります。
海外事務所にいる日本人とか人数が限られてますからね。
自分の担当外の仕事も色々と押し付けられる(笑)
私の場合、工場で技術系の仕事をしているのですが、現地の顧客情報まとめろとか、予算作れとか。
知らねーよ…
だいたい、自分の専門分野の英語でもイマイチわからない時もあるのに、専門外の分野で現地で情報取ってくるとか苦行でしかありません。
アレもやって、コレもやって…
てめー、好きなこと言いやがって(笑)
で、適当に作ったら、色々と日本から突っ込まれてイライラする。
まあ、でもこれは現地でのコミュニケーション問題に比べたら、全然大したことありません。
家族の事が心配
最後は、家族の心配です。
家族には無理して海外について来てもらっているので、できるだけ現地の生活で負担を掛けたくないんです。
英語が喋れる配偶者なら心配も少なめですが、英語が得意でない配偶者も多くいます。
子供なんかイチから英語の勉強ですしね。
家族が現地生活になじめるのか、問題なく生活できているのか…日本ではあまり感じる事の無かった家族の日常生活への懸念があります。
しかし、これも言語問題に比べれば、取り上げるほどの問題でもありません。
メンタル不調にならないために
海外駐在で何度かメンタル不調に陥りそうになった経験から、私がメンタル不調を凌いだ方法を書いていきます。
- 「できなくて当然」と割り切る
- 言語の勉強はしっかり継続する
「できなくて当然」と割り切る
「日本人」とひと括りにしてはいけないのでしょうが、多くの日本人は責任感があって真面目です。
そして、それ故に、自分が十分に力を発揮できていない事に、罪悪感を覚えるんだと思います。
私も、「もっとできるのに」、「期待されている働きができてない」というのが、心に重くのしかかり辛い日々を過ごしていました。
しかし、ある時、気付いたんです。
選んだ奴が悪いんじゃね?
開き直りじゃねーか
「適当にやれ」と言っているわけではありません。
私、思うんですよ。
「手を抜いている人なんかいない。みんな全力でやっている」と。
それで、結果に満足がいかないんだったら、もうそれは「選んだ側に見る目がなかっただけであり、我々の問題では無い(笑)」。
あなたはしっかりやっていますよ。
あまり責任を感じすぎず、そんな視点を持ちながら、少し気楽に過ごしてみてください。
私の楽観的な部下はいつも言っています。
It’s not world’s end!
お前はもうちょっと責任感を持て(笑)
言語の勉強はしっかり継続する
これまで見てきたように、多くのストレスは、どう考えても言語から来ています。
これらのストレスを軽減していくには「英語を勉強していく」以外に道はありません。
もちろん、時間はかかります。
よく「1カ月で英語ペラペラ」とか謳っている英語教材とかありますけどね…
そんなわけ無いだろ!
そんなすぐに喋れるようになるんだったら、尻に火が付いている我々駐在員なんて一瞬で話せるようになってますからね。
多くの駐在員でさえ、ペラペラには程遠いレベルの英語力である事を考えると、英語をマスターするのがいかに大変かがわかると思います。
しかし、一定のレベルにさえ達してしまえば、相当ストレスが軽減されるので、ここは諦めるところではありません。
そして、当たり前の事を書いて恐縮ですが、英語をマスターするには「とにかく喋る」しかありません。
よく言われる話ですが、我々の子どもは6歳くらいで大人が聞いても「日本語」と呼べるレベルの言語を話し始めます。
では、6歳までに何時間、ネイティブ日本人(親)の日本語を聞いていると思いますか?
12時間×365日×6年=26,280時間です。
つまり、我々は2万時間ほど日本語のヒヤリングとスピーキングをして、はじめて6歳レベルの日本語を習得したわけです。
もちろん、我々は言語体系を知ったうえで勉強をスタートするので丸っと2万時間は不要です。
それでも、2,000~5,000時間は必要でしょう。
これは割と大変で、「一週間に1時間オンライン英会話…」とかいう生半可な覚悟では何十年経っても達成できません。
それに気づいて、私は2回目のアメリカ赴任時はオンラインレッスン受け放題の「ネイティブキャンプ」を選んで、ひたすら喋りまくってましたね。
週末なんか1日4時間くらいレッスン受けたり。
ネイティブキャンプが良かったのは、「ネイティブ放題」という欧米ネイティブだけを選べるコースもあること。
フィリピン人の英語とかだと、アメリカ英語とはアクセントが違いますからね。
アメリカ人の英語、ムズすぎる
一方、ネイティブキャンプで気を付けないといけないのは「やる気がないと1時間もやらない」という事です。
週1回といった形で定期的にスケジュールされていないので、自分自身の鋼の意思がないと、ついついサボってしまいます。
そういう意味では必要に迫られて切羽詰まっている駐在員にとってはベストなオンライン英会話ですよ(笑)。
ネイティブキャンプ(7日間無料体験)まとめ
今回は海外駐在員が感じるフラストレーションや、陥りがちなメンタル不調について、自分が乗り切ってきた経験をもとに記事にしてみました。
どこか開き直りつつも、自分にできるベストを尽くす。
そんな気持ちで海外駐在生活に臨めばいいと思います。
では、また。
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