こんにちは、みみたまボーイです。
アメリカの国立公園を巡り始めて、気づけばもう5年。今回は、ニューメキシコ州にあるカールスバッド国立公園(Carlsbad Caverns National Park)を訪れ、名物のBat Flight Programに参加してきました。
思い返せば、テレビで見た「世界最大級の鍾乳洞から、無数のコウモリが一斉に飛び立つシーン」に衝撃を受けて、

これは行かねば!
と心に決めたのがきっかけでした。
実際に訪れてみると、洞窟の奥深くから竜巻のように渦を巻きながら飛び出すコウモリの群れに、ただただ圧倒されるばかり。
さらに、カールスバッドの鍾乳洞そのものも、これまで見たどの洞窟よりもスケールが大きく、まさに“地球の内部を歩いている”ような感覚でした。
今回はそんなカールスバッド国立公園の魅力を、写真とともにたっぷりご紹介します。
それでは、早速いってみましょう!
カールスバッド国立公園の概要

まずは、カールスバッド国立公園の概要を簡単にご紹介します。
どこにある?アクセスと地理的特徴
カールスバッド国立公園はニューメキシコ州南東部、グアダルーペ山脈のふもとに位置しています。
最寄りの都市は、その名の通り「カールスバッド(Carlsbad)」で、エルパソやアルバカーキから車でアクセス可能。私はエルパソからレンタカーで行きました。
ちなみに、グアダルーペ山脈には、グアダルーペ山脈国立公園(Guadalupe Mountains National Park)が存在します。

行ってから知った!
テキサス州最高峰「グアダルーペ・ピーク」(標高2,667m)があり、登山者に人気との事。エルパソへの帰り道に、国立公園の看板を発見したので写真に収めてみました。

鍾乳洞の魅力と歴史
公園の目玉は「Big Room」と呼ばれる巨大な地下空間。広さは約6万平方メートルで、まるで地下の大聖堂。洞窟は数百万年かけて形成されたそうです。

1930年に国立公園になった
16歳のカウボーイ「ジム・ホワイト」が、遠くの空に黒い煙のようなものが立ち上るのを目撃。近づいてみると、それは数十万匹のコウモリが洞窟から飛び立つ姿!
これがカールスバッドの発見でした。
おすすめの訪問シーズン
冬はBat flight programが開催されていないので、春から秋にかけてがベストシーズンと言えるでしょう。
- Bat Flight Programが開催されるのは5月中旬〜10月下旬(夕暮れ時)
- 夏は暑いが洞窟内は年間を通して涼しく快適(約13℃)
- 冬はBat Flightが見られないため注意
実際に訪れてみた!カールスバッド国立公園の体験記
この章では私が実際にカールスバッドを訪れた様子を写真を交えて紹介します。
洞窟に入るには予約が必須!
カールスバッドを訪れる際に最も注意する事は…「予約」。
鍾乳洞(Big Room)に入るには事前予約が必須で、現地での当日受付は基本的に不可。公式サイトからオンライン予約が可能です。
希望の時間帯を選べますが、人気シーズンはすぐ埋まるので早めの予約が安心です。
ちなみに、Bat Flight Programは予約不要ですが、せっかく行くなら洞窟内の見学もしたいですよね。
圧倒的スケールの鍾乳洞に潜入
エルパソからホワイトサンズを経由して、カールスバッド国立公園へ向かった我が家。夕方のBat Flight Programに参加する予定だったので、午後1時頃に到着しました。
まずは受付で予約確認。
意気揚々と洞窟へ向かおうとしたところ、予約なしで来てしまった観光客が意外と多く、スタッフが説明に追われていました。

スタッフが困ってた
洞窟に入る前には、レンジャーから注意事項の説明があります。「コースから外れないこと」「大声を出さないこと」など、自然保護と安全のためのルールをしっかり守りましょう。
そして、洞窟の入り口へ。足元には、見えないほど深い穴が!

思わず

深すぎだろ…
と呟いてしまいました。
そして、入り口付近には鳥が多数飛び交っており、鳥のフンの強烈な臭いが漂っています。正直、マスクが欲しくなるレベル…。

思わず

臭すぎだろ…
と呟く妻。このまま洞窟内も臭かったらどうしようと思いましたが、中に入ると臭いは一切なくなり、ホッと一安心。
洞窟内は、想像を遥かに超えるスケール。入り口がどんどん遠くなり、見えなくなってもなお、目玉の「Big Room」までさらに深く進みます。

道の両脇には、これまで見たことのないほど巨大で複雑な鍾乳石が広がっていて、まるで異世界。

正直、行く前は「Oregon Cavesと同じくらいかな…?」と少し不安もありましたが、完全に別次元のスケールでした。

侮っていてすみません。
そしてついに到着したBig Room。見渡す限り、すべてが鍾乳洞。小さな丘のような巨大な鍾乳石がいくつもそびえ立ち、地底の大聖堂と呼ばれるのも納得です。
驚いたのは、こんな地中深くにトイレがあること。しかも、かなり清潔で快適。

帰りは「またこの道を登るのか…」と覚悟していたら、エレベーターで地上まで一気に戻れるという嬉しいサプライズ。人類の叡智に感謝です。
Bat Flight Programに参加!

午後3時半頃、鍾乳洞から地上に戻った我が家。予定ではそのままBat Flight Programに参加するつもりでしたが、開始はなんと午後7時。思いのほか時間が空いてしまい…

計画ミスだな
と、妻から厳しいダメ出しを受ける(笑)。
とはいえ、宿泊先を国立公園から車で約30分の街「カールスバッド」にしていたおかげで、一旦ホテルにチェックインし、夕食を済ませてから再び公園へ戻ることに。

少し早めの午後6時半に国立公園に戻ったものの、すでに観覧エリアにはかなりの人だかり。

さすが人気プログラム!

なんとか観覧席の最上段を確保し、コウモリの飛翔を、今か今かと待ちます。
なお、写真・動画の撮影は禁止されており、レンジャーがしっかりと目を光らせています。これはコウモリへの配慮のため。五感で楽しむ体験として、むしろ貴重かもしれません。
そして、あたりが薄暗くなってきたその瞬間——洞窟の入り口から1匹のコウモリが飛び立ち、それを合図に無数のコウモリが一斉に飛翔。なぜか渦を巻くように洞窟から飛び出し、まるで黒い竜巻のような迫力。
散り散りに飛ぶのかと思いきや、一定の方向に向かって飛んでいく様子から、餌の場所を本能的に知っているのかもしれません。
この飛翔は約1時間ほど続きますが、基本的には同じ風景が続くため、5分ほどで帰路につく人もちらほら。そのおかげで、最初は最上段にいた我が家も、最後は最前列まで移動して間近で観察することができました。
行ってみてわかった!訪問時の注意点とちょっとしたコツ

この章では、実際の経験から感じたカールスバッド訪問時の注意点とコツを、ご紹介します。
洞窟内の服装と持ち物:涼しいけど寒くはない
洞窟内は年間を通して約13℃前後。長袖1枚あれば快適に過ごせる気温なので、厚着は不要です。
洞窟内はアップダウンも含めてかなり歩くため、履き慣れたスニーカーやトレッキングシューズがおすすめ。
途中、のどが渇きますが、持ち込みは水のみ持ち込みOK。スポーツドリンクや食べ物はNGなので注意!水を飲みすぎてトイレに行きたくなっても目玉の「Big room」にトイレがあるので大丈夫。

息子は駆け込んでいましたが
入り口は臭い!でも中は快適
洞窟の入り口付近は鳥のフンの強烈な臭いが漂っていて、非常に不快です(笑)。このためだけに、マスクを持っていきたいレベル。
ただし、洞窟内に入ってしまえば臭いは一切なし。空気も澄んでいて快適です。
Bat Flightは混雑必至。でも後半が狙い目
開始前は観覧エリアがかなり混雑。早めに到着して場所確保するのが◎。
ただし、飛翔が始まって5〜10分ほどで人が減るので、後半は前方でじっくり観察できます。あえて、少し遅れて到着するのもアリだなと思いました。
エルパソ方面からのアクセス時は検問に注意
エルパソはメキシコとの国境に近く、不法移民対策の検問所に出くわす可能性あり。私も検問所を通りました。パスポートなど身分証明書を必ず携帯するようにしましょう(駐在している人はビザの提示も求められます)。
まとめ:地底の神秘と空を舞うコウモリ
今回はニューメキシコの誇る地底の神秘「カールスバッド国立公園」訪問記を書いてみました。
鍾乳洞の圧倒的スケール、そして夕暮れに舞うコウモリの群れ—写真では伝えきれない“空気”と“音”が、そこには確かにありました。
地上と地下、昼と夜。自然が見せる二つの顔を、ぜひその目で確かめてみてください。
それでは、また。



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